若宮三紗子さん語る全身性エリテマトーデスとの壮絶な闘い

公開日: 更新日:

 でも半年後、海外の大会からの帰国時にまた高熱が出て、大事な国内試合に出られない状態になりました。それを機に少量のステロイド錠剤を服用することにしたんです。それからは、不眠という副作用のために睡眠薬も服用しながら国内外の試合に臨む日々が続きました。

 同時に生活改善を図り、個人で栄養士に依頼して食事チェックをしてもらい、トレーニングはひとりだけチームとは別メニューにさせてもらいました。睡眠に関しても、いろいろ試してパジャマから布団類まで、すべて買い替えました。海外遠征に行く時は、お米や缶詰、布団を持参していたので荷物は半端ない重さでした。飛行機の超過料金も、とんでもなかった(笑い)。でも、それが大変だとは思いませんでした。試合に勝てるならどれだけでもやろうと思えたんです。

 ただ、気圧の変化や時差が体に与える負担は大きく、だんだんとそれまで当たり前にやってきた努力がしんどくなっていきました。同じタイミングで主治医も「そろそろ薬をやめる方向にもっていきたい」と言うので、2016年のリオデジャネイロ五輪を区切りに海外遠征は最後にしようと決めました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」