声のかすれが続く…誤嚥性肺炎リスク高める声帯萎縮を疑う

公開日: 更新日:

「喉の機能で大切なのは、左右の声帯が閉じることです。この男性は、加齢による声帯と喉の筋肉の萎縮で、左右の声帯が閉じにくくなっていました。発声は、吸った空気を声門に流し、声帯を振動させて音をつくりますが、声帯が閉じにくいと声がかすれるようになるのです」(角田医師=以下同)

 声がかすれるだけならまだいいが、問題はむせやすくなることだ。

「気管に異物や痰が入ってきたとき、左右の声帯がピタッと閉じて中の圧を高め、気管から口の中に異物や痰を出し、異物を吐き出そうとします。しかし、左右の声帯が閉じなければ、中の圧は高まらず、異物を排出できない。これが誤嚥肺炎へとつながります」

健康長寿は会話から

 誤嚥性肺炎回避のためにも、声帯萎縮が見られるようなら、その対策を講じなければならない。角田医師が考えたのは、「声を出す瞬間は声帯が閉じるので、その瞬間に声帯を閉じる力を強化するのがいいのでは」ということ。


「水道の蛇口の古くなったゴムのパッキンも、強く締めれば水はもれなくなる。それと同じ考え方です。具体的には、椅子に座り、座面を両手でしっかり持ち、短くはっきりと数字を唱える。1(いち)、休んで、2(にい)、休んで、3(さん)……という感じでゆっくり1から10まで30秒間かけて声を出します。体に力を入れ胸を張った瞬間に、声を出します。朝晩2回ずつ続けるといい」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…