“効く”という根拠がない治療を勧めるわけにはいかない
靴販売店員のCさん(43歳・女性)は、ある病院から診療情報提供書を出してもらって、セカンドオピニオンとして相談に来られました。肺がんの手術を受けた後、胸部X線写真やCT画像では両肺にたくさんの丸い転移がありましたが、何も症状はありません。
Cさんは、担当医から「もう治療法がない」と説明を受け、それでも何か治療法があるのではないかと期待して来られたようでした。
診療情報提供書によると、これまでに化学療法、分子標的治療、免疫チェックポイント阻害薬など標準的な治療はしっかり行われていました。たしかに、もう治療法はないのが現状です。
Cさんは自分でいろいろと調べられ、質問をノートに書き込んで来られました。そして、こんなやりとりをしました。
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Cさん「ビタミンC大量療法は?」
「勧められません」
Cさん「免疫療法は? 樹状細胞治療と書いてあります」