脳<上>個人個人の努力次第で認知症の患者数は35%減らせる
シンガポール人を対象にした研究では、カレーをめったに食べない人(半年に1回未満)に比べて、1カ月に1回以上食べる人は認知症の発症リスクが半分程度に減るという報告が出ている。
また、柑橘類に含まれる「ノビレチン」というポリフェノールの一種も、認知症の予防や改善の効果が期待できることが、さまざまな論文で報告されている。中でも沖縄産の「シークワーサー」は、同じ柑橘系の温州ミカンより10~20倍のノビレチンが含まれている。市販のシークワーサージュースを1日1本飲むといいという。
「そうはいっても、カレーとシークワーサーだけで認知症が防げるわけではありません。食事は多様性とバランスが大切です。10年にわたる追跡調査では、さまざまな食品を取っている人はそうでない人と比べ、認知症の発症リスクが4割低いという結果が出ています」
主食の米の量は減らして、おかずの食材の種類を多彩にした食事の取り方がいいという。