マスク着用で急増中!「口呼吸」は健康を害する危険あり
「口呼吸をずっと続けていると、口腔内が乾燥して唾液が減少してしまいます。唾液にはいくつもの重要な働きがあり、①口腔内の細菌や食べ物のカスを洗い流す洗浄作用、②口腔内に侵入した細菌の活動を抑え込む抗菌作用、③口の中のpHバランスを調節する緩衝作用、④歯のエナメル質が溶ける脱灰の進行を防いで虫歯リスクを軽減させる再石灰化作用、⑤口腔内の粘膜、歯、喉を覆って保護する作用、⑥舌や喉の動きをなめらかにして食事や会話をスムーズにさせる潤滑作用、⑦食べ物を分解して消化を助ける作用、⑧傷ついた組織を修復する作用などが挙げられます。口呼吸による唾液の減少は、こうした働きを低下させてしまうため、感染症にかかりやすくなったり、虫歯や歯周病を招くリスクをアップさせるのです」
実際、加齢によって唾液の量が少なくなっている患者は、飲食物やたばこのヤニなどで歯が着色しやすく、歯周病の原因になる歯石やプラーク(細菌の塊)の量も多いという。歯周病は、がん、心臓病、糖尿病、認知症といった病気にかかりやすくなることがわかっている。口呼吸が深刻な病気につながる危険もあるのだ。
■子供の歯並びや姿勢に悪影響を与えるリスクも