著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

いたずら書きしながら作業すれば集中力が高まり記憶力が増す

公開日: 更新日:

 脳は、一定限度の量の注意力しか備わっていないといわれています。それを使い切ってしまうと、他の刺激による情報の処理が停止してしまう。こういった脳の働きを「認知負荷理論」と呼びます。例えるなら、何か高い買い物をして予算を使ってしまうと、他のものが買えなくなってしまうような感じでしょうか。

 実験を主導したアンドレイド氏は、「いたずら書きは、小さな認知的負荷しかかからない。それでいて、集中力を向上させる」と話しています。つまり、いたずら書きは費用対効果のいい、脳の集中力の使い方なのです。

 集中して会議や打ち合わせを聞き続けていると、一気に集中力を消費してしまう。ところが、いたずら書きや落書きをすると、集中力の消費スピードにブレーキがかかるような効果がある。上手に力を逃がす術でもありますから、感電を防止する“アース線”のような効力がある。さらには、手を動かすことは脳の活性化にもつながりますから、いたずら書きはとても有効的な手持ちぶさた解消法でもあります。ただし、話をしている方は、そんな効力があるとは知らない可能性が高いですから、「あいつ、話を聞いていないな」と思われない程度にとどめておくように。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出