脳<下>「ブレーンフード」コリンに注目 記憶や筋肉に関係
大豆以外にもコリンが豊富に含まれている食品は、「生卵」「鳥レバー」「牛肉の煮込み」「豚肉」「薫製ベーコン」「エビ」「インスタントコーヒー」など。ピスタチオやカシューナッツなどの「ナッツ類」、ゆでたブロッコリーや冷凍ホウレンソウなどの「野菜」にも比較的多く含まれているという。
■DHAやビタミンB群も重要
青魚に多く含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」も脳にいい栄養素として知られる。これに、アマニ油やエゴマ油に多く含まれる「α―リノレン酸」を加えて「n―3系多価不飽和脂肪酸」と呼ぶ。
この不飽和脂肪酸は、ネズミを使った実験や小学生を対象とした研究などで学習能力が向上することが報告されている。これらの数々の研究から、脳の神経回路の構造をつくっている成分であること、脳が働いて情報伝達をする時に使われていることなどが分かってきている。
「日本人は、DHAをサンマやイワシ、サバ、アジ、サケなどの青魚からよく取っていますが、それだけでは十分ではないと考えています。不飽和脂肪酸は、貝類や海藻、クルミなどをはじめとするナッツ類、キウイなどにも豊富に含まれています。いろいろな食品から摂取したり、サプリメントで補ったりすることをお勧めします」