筋トレ後30分以内に「牛乳」を飲むと筋肉量が効率良く増える
高齢者の筋肉量の低下は、身体機能障害、転倒、寝たきりのリスクを上げ、寿命に影響する。また、海外の研究では筋肉量が少ないと、糖尿病の発症リスクや心疾患による死亡リスクが上昇するとの結果が出ている。では、筋肉量を効率良く増やすポイントは? 立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授に聞いた。
●高齢者は、必須アミノ酸の中でも特にロイシンを多めに取る
筋肉量を増やすには、タンパク質の摂取が必須。食事に含まれるタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、筋肉の合成に使われる。ただし、アミノ酸の種類によって筋肉の合成度合いが違う。
「20種類すべてのアミノ酸を取ると、摂取1~2時間後には安静時の2倍程度まで筋肉の合成が高まります。一方、アミノ酸20種類を取った群と、体内で合成できない必須アミノ酸9種類だけを取った群とで比較すると、筋肉の合成速度に差がないという研究結果が出ています」
これは、筋肉合成のスイッチを入れるのが必須アミノ酸であることを示している。スイッチが入らないと、アミノ酸が体内にあっても筋肉がつくられない。この必須アミノ酸の中でも特に重要なのが、ロイシンだ。