大学病院からの患者さん紹介がこの3年で7倍に増加した理由
おかげさまで「あけぼの診療所」は開業5年目を迎えます。そんな変化の中で一番大きなものは、「病院側の在宅医療に対する認識の変化」です。
その認識とはなにか? それは、在宅医療は患者さんを受け入れるに当たって信頼に足りる医療機関であるという認識の変化です。
例えばある大学病院からの紹介は、2018年には7件だったのが、昨年には50件を超えました。そしてさらに今年も最高記録を更新しそうなのです。このように関係する病院・事業者さんからの患者さんの紹介が、年々増えているのが現実です。
一般的に入院している患者さんが退院をする場合、その退院の調整は、病院内の「看護相談室」や「退院支援センター」または、「連携室」という部署が行っています。
これらの部署は退院の日時を決めたり、退院の際に持って帰る薬剤や医療機器を手配したり、在宅医療のクリニックや訪問看護ステーションをどこにするのかまでも決めたりします。
その際に患者さんの要望ももちろん聞きますが、「この病状だとこのクリニックがよい」「この人は落ち着いているから、ゆったり話を聞いてくれる先生がいるあのクリニックにしよう」「この人は医療依存度が高いから、しっかりした体制が整っているあの診療所にしよう」といった具合に、より一歩踏み込んで、その患者さんのパーソナリティーに合った最適な診療所を選定しようと努めるなど、いわばコーディネーター的な役割も担っています。