首<上>肩こりを引き起こす首姿勢を正す10秒エクササイズ
また、首の骨(頚椎)は、「体軸」の役割を果たしている背骨の一部。その頚椎の間には「椎間孔」という隙間があり、脊髄神経から枝分かれした頚神経が頭部、顔面、首、肩、腕、手などに伸びている。首の筋肉の緊張によって頚神経が圧迫されると、首や肩の張り・こり・痛みだけでなく、「眼精疲労」「頭痛」「目まい」「耳鳴り」「歯の違和感」など、さまざまな症状が出ることもあるのだ。
「マッサージなどの『他動的』な対策は、自分の体が根本的に変わった状態とは言えません。他人の力を借りて、局所的に血流がよくなったに過ぎないのです。首のこりから解放されるには、『自動的』であることが大切です。つまり、『首回りの筋肉にできるだけ緊張状態を与えない』生活環境を自分で整えながら、自分自身の体の内側から変えていかなければいけないのです」
そのために最も大切なのは「意識して首姿勢をよくする」こと。首の骨は「背骨=体軸」の一部であり、体軸の中で最も不安定なところになる。首姿勢を整えるということは、「体軸」を整えることになるのだ。
山田院長が勧める「顎が出る」「背中が丸い(猫背)」「お腹が前に出る」の悪い立ち姿勢を直す「体軸を整える10秒エクササイズ」は次のようなもの。重力に対して安定した位置に体軸を戻すようなイメージで行う。