後天的に男性器が曲がる「ペロニー病」 血液型O型はリスクが2倍増し
「ご存じのように糖尿病や愛煙家は全身に慢性炎症が起きることが知られています。そこで白膜の硬結には炎症性サイトカインが影響しているのではないか、と仮定して、ペロニー病の患者さんの血液型分布を調べ、炎症性サイトカインの分泌との関係を明らかにすることを思いついたのです」 かつては性格診断に利用されるだけの非科学的存在とみられてきたABO式血液型だが、いまはそれにより病気になりやすいタイプ、なりにくいタイプがわかっている。
たとえば、米心臓協会学術集会では、心臓発作を起こすリスクはО型が少なく、A型、B型、AB型が高いという研究結果が報告されている。がん、認知症、糖尿病など多くの病気でも、ABО式血液型によって発症リスクに差があることが明らかになっている。
■炎症性サイトカインの分泌量が関係か?
「私が所属する東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンターでは、手術を含めたペロニー病の治療が可能な数少ない病院です。そのため全国から多くの患者さんが集まっています。そこで2004年3月から19年12月までに手術を受けたペロニー病患者202例と、同時期にペロニー病以外の病気で手術を受けた患者の中から無作為に選択した対象者846例のABО型の血液分布の比較を行い、それぞれの血液型の発症オッズを算出しました」