後天的に男性器が曲がる「ペロニー病」 血液型O型はリスクが2倍増し
ペニスの構造は、亀頭から尿道の周りを囲んでいる「尿道海綿体」と、その両側にある「陰茎海綿体」から形成されている。性的興奮があると、この海綿体内に血液が流入して膨張することで勃起する。先天性陰茎湾曲症は、この海綿体の発育がアンバランスなため曲がってしまう。ペロニー病は後天的に海綿体に異常が起きることで曲がることがわかっている。
「じつは、これらの海綿体は『白膜』と呼ばれる丈夫な線維組織の膜に包まれていて、正常な勃起では海綿体の膨張に合わせて白膜も伸びることがわかっています。ところがペロニー病では白膜の一部に良性のシコリ(硬結)ができて、白膜の伸展が均等でなくなり、一部が突っ張ってしまう。シコリができている方向にペニスが曲がってしまう。中には90度以上も曲がるケースもあります」
なぜ、白膜に硬結ができるのかはハッキリしていない。ただ、ペロニー病は糖尿病、愛煙家、男性ホルモンが低下した人に多い傾向にあり、手のひらの腱膜組織にシコリができて指が曲がる「デュピュイトラン拘縮」の患者の約7~10%にペロニー病の併発が見られることが報告されている。