アドバイスをすると「認知的不協和」が生じ成果が上がる
冬季オリンピックが20日に終了し、来週3月4日からはパラリンピックが開幕します。手に汗握って応援してしまう、そんな瞬間がしばらくは続くことでしょう。
応援といえば、松岡修造さんの熱いエールが思い起こされますが、実はペンシルベニア大学の研究(2019年)に、「アドバイスを与えたり、励ましたりすることで、アドバイザー本人のやる気や成績が向上する」という興味深い報告があります。「キミならできる!」「あきらめるな! 大丈夫!」といった掛け声には、驚きの効果がある--。
なぜ松岡修造さんが常に向上心の塊なのか、その理由がこの研究からわかるかもしれません。
研究は、約2000人の多様な公立高校の生徒を対象に行いました。
自分より若い生徒、すなわち後輩に対して、8分間の学習場所や学習戦略についてアドバイスを行ったグループと、そうではないグループに分け、さらに前者には後輩へやる気を促進するような手紙を書いてもらいました。
その上で、学期末テストの成果を比較したところ、少しではあるもののアドバイスを送った生徒たちの学力が伸びている傾向が見られたそうです。