また最近は、実のほかに皮の栄養価も注目されています。菱の皮に含まれるポリフェノールは、オイゲニイン、TGG、トラパインの3つが主成分で、これらはヒト臨床試験で血糖値の上昇を抑制することがわかっているものです。マウスの実験でも、脂質分解酵素を阻害して中性脂肪を低下させることが報告されているので、皮も捨てずに煎じてみるといいかもしれません。
漢薬書「斉民要術」にも菱の記載があります。滋養強壮に良いとされ、胃腸を健康に保ち、解熱に役立つそう。秋とはいえ、まだまだ暑い日が続きますし、疲れも出やすいころです。ぜひ、お手に取っていただけたらと思います。