腎臓は体内の環境を整備する司令塔 不要物の排出が重要な役割
みなさん、腎臓ってどんな臓器で、どんな働きをするか、ご存じですか? 腎臓に関連する用語で「人工透析」くらいは知っていても、それ以外となると、首をかしげる人が多いのではないでしょうか。
しかし、腎臓は機能低下がある段階を超えると治療に一生懸命取り組んでも元の健康な状態に戻りにくく、また、機能低下が寿命にも関係することから、腎臓の専門医を中心に医療関係者の間で腎臓の認知度を上げようという動きが近年出ています。今回から腎臓について、基礎的なことから最新情報まで、わかりやすく紹介していきたいと思います。
さて、まずは腎臓の場所からお話ししましょう。腎臓があるのは、背中の肩甲骨のちょっと下あたり。背骨を挟むように左右一対ずつあります。2つありますが、働きは同じ。左右2つの腎臓で力を合わせて体を守っています。
腎臓ひとつの大きさは、にぎりこぶしよりやや大きい程度です。「そら豆のような」としばしば形容される通り、中央の内側が少しくぼんだ楕円形をしています。
腎臓の役割のひとつが、体内の不要なものを排出するというもの。