自覚症状が現れた時には腎臓の点数は100点満点中30点以下
若く健康で何の問題もない人の腎臓機能を100点だとすると、腎臓機能が低下して自覚症状が現れる人の腎臓の点数は30点以下です--。
クリニックに来る患者さんによく言う例え話です。
すでに何度かお話ししている通り、腎臓は沈黙の臓器。なんらかの自覚症状が出た時には、腎機能がかなり低下しているということになります。
だからこそ、定期的な健康診断で「見つけること」が何より大事。では、冒頭の「30点以下」になると現れる自覚症状とはどんなものか。その時、体内で腎臓はどんな状態になっているのか。そのあたりをお話ししましょう。
腎機能が30点以下まで低下すると、余分な水分が体外に排出されにくくなります。
そのせいで、毒素や不要なものが体にたまっていきます。また、ビタミンDを作ることができなくなります。
ビタミンDは腸管でのカルシウム吸収を促進し、骨のカルシウムを正常に保つ働きがあるので、すなわち、ビタミンD不足はカルシウム不足につながり、骨がもろくなる骨粗しょう症になる恐れも。