東洋医学では「生理痛」にどう対処する? 2つのタイプがある
東洋医学では「痛み」を大きく2つに分類しています。それは、気・血・水のめぐりが滞って生じる「不通則痛」と、気・血・水が不足するために生じる「不栄則痛」の2つです。
医学的に「月経痛」と呼ばれる生理痛は、生理の前から生理中にかけて見られる下腹部痛や腰痛を指します。
生理前から痛みが見られ、胸やお腹が張り、レバー状出血が見られる場合は「不通則痛」に属する痛みであり、このタイプに効果のある漢方薬は「加味逍遙散」「桂枝茯苓丸」「折衝飲」となります。
また対処するツボとしては足首あたりの「三陰交」や、下肢の脛骨内側の「地機」があります。
一方、普段から血色が悪く疲れやすさなどが見られ、生理が始まってから痛みが出現し、生理の出血自体は少ない場合は、主に血の不足が原因と考えられる「不栄則痛」。漢方薬としては「当帰芍薬散」「帰脾湯」。ツボとしてはへその真ん中の下にある「関元」と、膝上の内側にある「血海」などが挙げられます。
他にもこの「不通則痛」と「不栄則痛」が入り交じるタイプの生理痛もあり、その場合は上記漢方薬を2処方以上服用したり、腰背部のツボをも加えたりします。