東洋医学における睡眠に対する考え方 心がリラックスした後に体が休まる
東洋医学の古典に、「まず心が眠り、ついで体が眠る」という言葉があります。心・精神がリラックスして安静となり休んだ後に、体が休まるという考え方です。
良い睡眠のためには、気持ちが落ち着いていることが大事です。その気持ちが「落ち着く」先は下腹部、臍下丹田といわれているところと考えます。これを「気を下げる」といいます。ソワソワ・ザワザワした気持ちや、イライラ・カッカした気持ちは「気が上がっている」状態のため、眠りに落ちていけません。
さて良い眠りには、生活のリズムが大切です。そのためにも一日の過ごし方や心の持ちようが重要です。夜は心穏やかに静かに過ごし、「今日一日よくやった」と考えるようにします。やり残したことや後悔よりも、できたこと・得たことを考え、その日一日に満足しましょう。
その上で眠る準備として、大切なことは体の緊張を解くことです。布団に入ったら、深く大きく息を吐き心や体に一日でたまった疲れを吐き出します。
それを何度か繰り返すうちに、心も体も静まってきます。