「家に帰りたい」と漏らす大腸がんの夫…看護と介護を決めた妻の思い
大腸がんの治療を受けている男性患者(75歳)の奥さんのお話です。
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抗がん剤治療の予定だったのに、担当医から「体力的にもう無理です」と言われ、入院している夫も「家に帰りたい」と言います。
転移した骨に放射線治療をしていました。痛みはだいぶ治まってきているようです。放射線治療は、同じところにたくさん当てるのは原則的に無理のようです。
自宅の夫の部屋は2階にあります。「帰りたい」とは、自分の部屋に帰りたいのだと思い、そうしてあげたいと思いました。食事などを運ぶために2階へ上がったり下りたりしなければならないのですが、それはそれでなんとかしようと思います。
いつまでも、急性期病院であるこの病院にお願いするのが無理なのは分かっています。ホスピスはなかなか待機している人が多くてすぐには入れないそうです。でも、申し込みだけはしておきました。
家では、どうしようもなくなった時が心配です。がんが分かった時に、その時に早く申し込んでおけば……とも思いますが、その時は治すことが一番で、ホスピスはまったく思い浮かびませんでした。