著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

夫婦ともに認知症で夫に先立たれた妻「パパのところに行けるわ」と眠るように…

公開日: 更新日:

 旦那さんが旅立たれてから、奥さまの認知症は急速に進行。食事の量が減り、転倒を繰り返すようになりました。娘さんのことを妹と思い、自分はまだ50代くらいのつもりで、「パパは帰ってこないね。変だね」などといつもお話しされていました。

「パパ、どこ行っちゃったのかしら」(奥さま)

「お墓ですよ」(娘さん)

「なんでも教えてくれて、尊敬していたの(旦那さんの思い出話をされる)」(奥さま)

 ある日、「訪問入浴後、血圧が低くなり、ぐったりしている」との連絡が入り、私たちは駆けつけました。

「短めのお風呂だったのに、入浴後に血圧がぐっと下がり64/38㎜Hgに。酸素飽和度は一瞬96ぐらい取れたんですが、70台にもなったり」(訪問入浴スタッフ)

「お風呂に入ると、血管が開いて血圧が下がることはだれにでもあることです。どこまで持ち直すかはっきりとわかりませんが、会いたい方には会えていますか?」(私)

「弟が明日会いに来る予定です。今日の方がいいですか?」(娘さん)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭