90代夫婦2人暮らし 認知症を患いつつも楽しく暮らしていたが…
認知症といっても程度はさまざまで、日常生活を普通に送ることが難しくない方は少なくありません。
当院の患者さんで、90代のご夫婦ともが認知症。お2人暮らしをされていました。
旦那さんは寡黙だけれど明るい性格。日常的に物事をすぐ忘れてしまいます。しかし力仕事はもちろん、それ以外の家事も指示されれば、いろいろなことができます。
一方、奥さまもおしゃべり好きで、楽しく明るい方。ところどころ覚えていないことが増えてきましたが、家事をこなす分には問題なし。いつも、午前中のうちに家事をすませます。食品など必要な買い出しがあれば、足が悪いので旦那さんに助けてもらいながら、買い物に出かけます。
お2人には息子さんと娘さんがいます。息子さんは独身。すでに独立しており、日頃は仕事で忙しいため、実家にはたまにしか立ち寄ることができません。
娘さんは結婚で実家から電車で1時間半程度かかるところにお住まい。現在はご主人(90代ご夫婦からすると義理の息子)の体調が思わしくなく、家を空けることもままならない状態。それでもなんとかやりくりし、週に3日、様子を見に実家に通われているとのこと。