著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ナメコ】「ぬめり」が腸内細菌を元気にして免疫力アップ

公開日: 更新日:

 特徴的な外観とぬめりから「滑らっ子(ヌメラッコ)」が転じて名付けられたナメコは馴染みの深い食材です。でも、じつは食用として広く利用されているのは主に日本というから驚きです。

 天然のナメコが最も多く出回る時期は10~11月中旬。昭和の初期までは天然が多かったものの、戦後から現在にかけて販売しているナメコのほとんどが菌床栽培されているそうです。だからこそ一年中、手に入れることができるんですね。

 そんなナメコには一体、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。まずはコレステロール値を下げる可能性のあるペクチンです。ナメコのヌルヌルの正体で、体内で胆汁酸やコレステロール値を低下させ、動脈硬化や高血圧の予防に役立つ可能性があります。

 ラットの実験にはなりますが、高脂肪食を与えると同時にナメコに含まれるぬめり成分(多糖類)を与えたところ、動脈硬化の原因のひとつにもなる過酸化脂質の増加を抑えることが報告されています。

 また、腸内環境を整える働きも期待できる機能性が高い栄養素です。ぬめりを取り除いた実験では、機能性効果が認められなくなることが確認されているそうです。調理する際はぬめりまで食べ切れるような汁物や和物がいいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…