著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

30年前にボリビアで出会った少年はいまどうしているだろうか

公開日: 更新日:

 前回に引き続き、30年ほど前にボリビア外科学会に招待されて出席した時のお話です。

 ボリビアのサンタクルス市を訪れた際、日本から同行した○○先生と私は空軍基地のようなところに連れていかれ、小型の飛行機に乗せられました。前の席が2つ、後ろが2つで4人乗りだと思われたのですが、さらに、後ろの尾翼にかかる少し荷物が置けるような所にも無理やり1人が乗り込みました。

 出発した飛行機は、ある高さになると急降下し、その後に急上昇する動きを何回も繰り返しました。きっと、重量オーバーなのです。落ちそうになった時、川が見えてきました。同乗者が「アマゾン川」だと教えてくれました。

 約40分で広い草原に着きました。そこからジープで砂利道を20分くらい走り、牧場に着きました。そこではなんと、牛が1頭、皮をそがれ、あたかも布団を干しているように吊るされていました。その肉を焼いて食べるようなのです。ビールも用意されていました。

 小屋の前では、牧場で働いている5人ほどが笛などで「コンドルは飛んで行く」の演奏をしています。その演奏を聴きながら、私たちだけが食べて、飲んでいます。用意してくれた方々は、演奏し、私たちを見ているだけで一緒には食べない……なんだかとても気の毒に思いました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い