糖尿病は“治る”時代…いまこそ患者への偏見を是正すべきだ
「糖尿病は一度かかったら治らない」というのも間違いだ。世界中で「糖尿病は治る」論文は続々出ていて、今春には新潟大学大学院の研究チームが2型糖尿病患者の100人に1人は寛解(薬なしで診断基準未満を3カ月以上キープ)しているとの研究結果を発表している。
「早期に治療すれば治ったり、寛解することもできるようになりました。それは、中途失明や透析、脳梗塞や心筋梗塞のリスクがほぼ健康な人と変わらなくなりつつあるということです」
糖尿病の人への偏見を放置すると、糖尿病の人が社会的に不利益を被るだけでなく、治療に向かわなくなるという弊害をもたらす。それは結果として国民医療費の増大につながり、国民一人一人の税負担にもつながる。糖尿病について、できるだけ多くの人が正しい知識、情報を得て、差別をなくすことが大切だ。