肺がんの患者はどんな検査を行うのか? 生検と病期診断を実施
肺がんなら胸水があるかどうか、さらにそこにがん細胞があるかどうかも大切なところです。胸水にがん細胞がある場合は「胸膜播種」ともいいます。播種とは腔内にがんが広がっている状態です。私はよく「プールに毒物を1滴垂らすともう泳げない状態」と説明しています。
肺がんでは胸膜播種ですが、胃がんや大腸がん、卵巣がんではよく腹膜播種という状態になります。これはかなり進行した状態で、難治性の状態です。
これら原発巣の広がり(T)、リンパ節への転移(N)、全身への転移(M)からTNM分類に沿って、I期~Ⅳ期に病期を決めていきます。早期なのはI期で、進行していると数が増えていきます。多くのがんで、I期の中でも早期をIA期、進行しているほうをIB期とさらに分けていることもあります。