老親のためにも知っておきたい「杖」の正しい選び方、使い方、歩き方
また、杖には医師の指示でケガをした人などが使う「ロフストランドクラッチ(前腕固定型杖)」や「松葉杖」などもある。
ロフトランドクラッチは前腕を通すカフ(輪っか)がついていて、その下にグリップがついている。グリップを握る手と前腕で体を支えるのでT字杖よりも杖に体重をかけやすく、歩行時の安定感がある。手に痛みがある人やグリップを握る力が弱い人でも使いやすいという。カフには2種類あり、U字型は前腕をはめやすい反面、安定性に欠ける。一方、O字型は安定性はあるが、転倒時にはずれにくい欠点がある。
松葉杖は脇あてとグリップがあるので、体重をしっかり支えられて安定性がある。両脇で支えて下半身への負担を軽くする。下半身に麻痺があったり、痛みがある人、股関節症の人などが使う。
■長さ
杖は身長に合っていなければ、歩行が不安定になり、転倒リスクが高くなる。無駄な力がかかるため肘などを痛めることもある。だからこそ、体に見合った長さを確保する必要がある。