老親のためにも知っておきたい「杖」の正しい選び方、使い方、歩き方
■使い方
「T字杖は、足の外側から15センチ横に杖を置き、無理なく届く位置に杖先をついて、姿勢良く歩くことが大切です。そうでないと、余計な部位に負担がかかり体を痛める場合があります。杖をついて歩くには2つの方法があります。ひとつは『3動作歩行』と呼ばれる歩き方です。最初に杖を前に出す。次に杖と反対側の足を前に出す。続いてもう一方の足を前に出すやり方です」
もうひとつは「2動作歩行」と呼ばれるもので、杖と杖とは反対側の足を同時に前に出す。続いて杖を持つ足を前に出す方法だ。
「歩行のふらつきの是正だけが目的の場合はいきなり2動作歩行でも構いません。ただ、痛みがある場合は、まず3動作歩行で慣れてから2動作歩行に移行するのが良いでしょう」
歩くときは不必要に身長が下がらないようにすること。膝や腰が伸びないまま歩くと体に負担がかかりその場所を痛めてしまう。
T字杖は最大体重の6分の1程度を支える杖なので、杖に体重をかけすぎてはいけない。杖をついて歩くときは、脱水予防のため30分歩いたら休憩することが大切だという。