イヤホン難聴でインスリン注射に、耳の治療で血糖値が急上昇…糖尿病とその予備軍は要注意
街中でイヤホン姿の人を見ることが多くなった。「ストレス解消で好きな音楽を聴くため」「動画やテレビの配信を見るため」「スマホでの会話のため」など理由はさまざま。問題は、そのせいで「難聴」になる人が増えていて、その治療のために糖尿病が悪化するケースが目立つという。どういうことか? 糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京・大田区蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。
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「最近、30~50代の比較的若い世代の血糖値が急に悪化して、インスリン注射が必要となるケースが目立ちます。調べてみると、イヤホンの長時間使用で突然難聴になり、治療していることが原因のひとつでした。その治療が糖尿病を悪化させているケースがあるようです」
40代会社員のAさんは在宅勤務で、仕事場はもっぱら自宅か自宅近くの喫茶店。上司や部下との打ち合わせはスマホやパソコンで、イヤホンやヘッドホンは欠かせない。そんなAさんは突然、耳が詰まった感じがして聞こえにくくなった。鼻をつまみ息抜きしたが、戻らない。近くの耳鼻科で診てもらったところ、突発性難聴と診断された。