イヤホン難聴でインスリン注射に、耳の治療で血糖値が急上昇…糖尿病とその予備軍は要注意
「突発性難聴は難聴のひとつで、ある日突然、聞こえなくなったり、聞こえづらくなったりする病気です。ストレスの多い人がかかりやすく、新型コロナ禍で急増したといわれています。理由は、新型コロナという新たなストレスが加わったことや、リモートワークによってイヤホンやヘッドホンを使う機会が増えてきたことが挙げられます」
突発性難聴の代表的な自覚症状は、Aさんのように「耳がふさがる感覚」と「耳鳴り」がある。耳鳴りは1日数回、数十秒程度なら問題ないが、それを超えるようだと病的耳鳴りで、突発性難聴を疑う理由となる。
「突発性難聴はストレスなどにより血流障害が起きて、耳の中にある有毛細胞にダメージが起きたことで発症します。この細胞は音の震えをキャッチして電気信号に変えて、脳に伝える大切な役割があります。ただし、一度壊れると再生しません。そのため、突発性難聴は早期発見、早期治療が必要です」
難聴治療の中心はステロイド剤による投薬治療。症状が軽い場合は飲み薬で、重い場合は入院して鼓膜の奥の「鼓室」に直接ステロイドを投与する。