スキー場だけじゃない…都会でも大雪に備えて「雪目対策」を
今月6日の大雪で東京都心は混乱した。凍結した路面に足をすべらせ、歩行者の転倒事故が相次ぎ、首都圏では約150人がケガをした。
大雪というと、どうしても足元ばかりが注意を奪われがちだが、積もった雪面からの照り返しによる“目の日焼け”にも気をつけたい。じつは雪面での紫外線の反射率は約80%以上と言われ、アスファルトの紫外線反射率の8倍以上とされている。つまり、直射日光と同じくらいの紫外線を雪の照り返しで受けることになる。自由が丘清澤眼科(東京・目黒区)の清澤源弘院長が言う。
「雪目とは、正式には『紫外線角膜炎』もしくは『雪眼炎』と言われる目の病気です。晴れた日にスキーをしたり、長時間雪かきしたときなどに、日中はなんともなかったものの、夜になって急に目が痛くなったり、目が充血して涙目なるなどの症状が現れます。これは紫外線が角膜上皮を傷つけた結果、上皮が剥がれ落ち、その下にある神経が露出して損傷を受けるからです」
剥がれ落ちた角膜の上皮が復活するまで、通常は24~72時間かかる。その間は対症療法として人工涙液、細菌の重複感染を防ぐための抗菌薬軟膏、経口鎮痛薬、あるいは抗生剤、抗炎症剤、角膜保護剤が含まれている点眼薬が使われる。