早寝をしていた子供は小学校の成績が優秀?睡眠時間は関係ない
適切な睡眠時間と睡眠の質は、子供の健康状態や学習能力に影響を与えると考えられています。
一方で、学習能力を最大限に高めるための理想的な睡眠習慣については、一貫した結論が得られていません。また、睡眠と学習能力の関連性について、子供を対象とした研究報告は限られていました。
そんな中、幼児期の睡眠習慣と小学校1年生における学業成績の関連性を検討した研究論文が、自然科学に関する学術専門誌「サイエンティフィック・リポーツ」の電子版に、2023年11月27日付で掲載されました。
この研究では、兵庫県尼崎市で出生した4395人の子供が対象となりました。自治体が保有している健康診断データから、3歳時点における睡眠習慣(就寝および起床時間など)が調査され、小学校1年生時点における学業成績や勤勉さ(熱心に取り組むかどうか)との関連性が検討されました。なお、学業成績は国語と算数のテストで評価(いずれも100点満点)されました。
その結果、国語のテストの平均点は、3歳時点における就寝時間が18~20時で71.2点、21時で69.3点、22時で68.3点、23時以降で62.5点で、18~20時に就寝した子供と比べて、23時以降に就寝した子供では、6.3点低いことが分かりました。