水原一平氏も陥ったギャンブル依存症は、根源に「1次感情不全」あり…精神科医が指摘
この2次感情は、1次感情から目を背けるために生まれた人工感情。自然には消えず、どんどんたまり続け、解消しない苦悩となっていく。
一方、1次感情自体は麻痺しており、喜びや達成感といったプラス感情の感度も低下。日常のささやかな出来事には幸せを感じられず、強い快楽刺激をもたらす物質(アルコール、ドラッグなど)や、行動にのめり込みやすくなる。
「ギャンブルはその最たるもの。負の感情に向き合うことが苦手で、負けを認めて受け入れられない。さらにプライドの高さから、ギャンブルでは損切りができずに損失拡大の原因にもなります」
■脳が病的状態に陥る
ギャンブルのような依存性の強い刺激ほど、のめり込みやすい。勝ち負けの繰り返しで、快楽を感じる脳内の報酬系が活性化し、快楽物質ドーパミンが大量に放出。ギャンブルでのドーパミン放出量は、ほかのどの依存行動よりも多いといわれるが、報酬系の鈍化で、よりハイリスク・ハイリターンの刺激を求めるようになっていく。