優等生が一転、20年超のひきこもりに…「親」の視点
みなさんは前回のケースを見てどのように感じられるでしょうか? たしかに、親御さんにはもちろん、担当の医師にも「もう少し違った対応をしてもらえたら、もっと違った結果につなげられたのではないか」とも思われるでしょうか?
それとも、「この程度のやりとりは誰でも多かれ少なかれ経験するようなことだし、もっと言うならばこんなものでは済まないつらい過去を乗り越えて自分は今がんばっている。何を甘ったれたことを言っているのか」と反論される方もおられるかもしれません。
現にこちらのご両親にも、一度同様のお話をさせていただいた際に、当初は「先生は全部親のせいで、今もいい年して毎日ゲーム三昧で親の脛をかじり続けている甘ったれた息子を、これ以上まだ甘やかせというのですか?」「弟は同じように育てたつもりですが、今ではAとは違ってちゃんと立派に自立し、家庭だって持っているのですよ」と激しく反発されたのでした。読者諸兄の中にも同じ意見をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
■親の意識改革なしには自力で立ち上がれない子どもたち