夏バテを防ぐ食事術…カギは「タンパク質」にあり
自律神経が疲れ果て、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、胃腸の不調、便秘や下痢、食欲不振、頭痛、めまい、抑うつ、不眠、慢性疲労、倦怠感、動悸など、心身のさまざまな不調を引き起こす。これがいわゆる夏バテだ。
■「冷え」の解消が大切
夏バテを防ぐには、暑い時季に自律神経の疲弊を軽減し、疲労をためないようにする対策が重要になる。そのためには「タンパク質」の摂取がポイントだという。
「熱中症対策の浸透もあって、近年は夏でも肌寒いくらいエアコンの冷房が効いている環境が増えました。職場や自宅など長時間を過ごす環境では、逆に『冷え』を起こしてしまうケースもあり、それが自律神経の疲弊=疲労の蓄積につながります。冷えを起こす最大の要因は筋肉量が少ないことです。筋肉を維持するためにはそれだけ多くの血流が必要で、筋肉量が少ないと血流も少なくなります。血流を管理している自律神経にとって、最も重要な仕事は脳にしっかり血液を送ることです。そのため、血流が少ないとそれだけ自律神経がフル回転で働かなければならず、大きな負担がかかって疲労がたまっていくのです。短期間で筋肉量を増やすことは難しいですが、冷えを解消すれば血流を増やして自律神経の負担を軽減できます」