「タウリン」の摂取量が多い人ほど膝の伸展筋力が増加…立つ、座る、歩くに関係
「1日当たりのタウリン摂取量が低い人(平均91ミリグラム)、中程度の人(平均173ミリグラム)、高い人(平均363ミリグラム)の3群に分け、体力測定の8年間の変化を調べたところ、体力測定の項目のうち、膝の伸展筋力のみが有意に変化していました。タウリン摂取量が多いほど、膝伸展筋力が増加していたのです。65歳以上に限定すると、タウリン摂取量に関係なく膝伸展筋力は減少していましたが、タウリン摂取量が高い人ほど減少幅が小さく、筋力が維持される傾向が示されました」
膝伸展筋力は脚の筋力の中で、立つ・座る・移動するなどの動作に最も関与するとされている筋力である。最近、東京都健康長寿医療センターの大田崇央氏らは「膝伸展筋力低下が高齢女性のうつ発症リスクを招く」といった内容の論文を発表。また、別の論文では「高齢患者において一定の膝伸展筋力を下回ると、歩行自立例の割合が減少する傾向がある」と報告されている。
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なお、前述のように、タウリン摂取量は高値のグループでも平均363ミリグラム。これは“頑張らないと取れない量”ではなく、1日1食、魚介類をメイン食材に取り入れれば十分に達せられる。