「映画鑑賞」の効果は早歩きなどの軽い有酸素運動に相当する
映画鑑賞は、私たちにとって大きな娯楽の一つですが、「軽い有酸素運動に相当する」という驚きの研究が存在します。
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)のデブリンらが主導した実験では、2019年に公開された映画「アラジン」を鑑賞する51人の参加者に生体認証センサーを装着し、2時間の上映中に参加者の心身に何が起こるかを観察しました。
映画鑑賞者の心拍数を調べると、顕著に上昇することが判明。45分間は健康な心拍ゾーン(40~80%)にあったことが分かり、この心拍数の上昇は、早歩きなどの有酸素運動に匹敵し、脂肪燃焼に役立つと認知神経科学教授であるデブリンは述べています。
また、精神面にもポジティブな影響を与えることが分かり、55%の参加者が「高揚感を得て、心の癒やしになる」と感じ、45%の参加者が「映画を見た後に若返ったような感覚を得た」と回答。他にも、45%が「超越的な体験をした」と報告し、75%が「他のことを忘れて完全に没入してしまった」と振り返るほどでした。