著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「映画鑑賞」の効果は早歩きなどの軽い有酸素運動に相当する

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 もちろん、気分が落ち込んでしまうような映画であれば、必ずしも心身に好影響をもたらすとは言い切れませんが、気持ちが上向きになるような映画は、精神面のみならず体にも良い影響があることが示唆されたというわけです。

 デブリンは、「映画館に行くなどの文化的体験は、脳が長時間にわたって集中して取り組む機会を与える。集中力と注意力を維持する能力は、精神的な回復力を構築する上で重要な役割を果たす」と説明しています。

 さらには、「問題解決には通常、障害を克服するための集中的な努力が必要で、気を散らすことなく問題に取り組む能力があれば、問題解決能力は向上し、生産性も高まる。デバイスから離れることがますます難しくなっている世界では、映画を鑑賞するといったレベルの集中力の維持は、私たちにとって良いこと」とも付言しています。映画を集中して見続けられることは、脳の機能に良い影響を与える機会にもなるのです。

 同様に、山梨県立大学の前澤らの研究(2010年)でも、映画鑑賞が脳の活性化に効果があることを報告しています。この研究では、39人の高齢者を対象に、1963年公開の「青い山脈」(吉永小百合主演)を鑑賞してもらった上で脳波データの分析、唾液によるストレス分析を行いました。

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