著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【バジル】香り成分が「気」の流れをよくして気持ちを落ち着ける働きあり

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 最近、集中力が続かない。読書や勉強をしていても気が散りやすくて困る……。限りある時間を有効に使いたい、というシニアにとって。集中力の低下は気になるものです。

 加齢によって、脳幹細胞は次第に減って萎縮し、機能が低下します。また、筋力の衰えは血流にも影響を及ぼすため、脳内の血流も悪くなってきます。それに伴い、おおむね60歳以降になると、集中力が維持できなくなる傾向があるのです。集中力の低下は、栄養不足、睡眠不足、ストレスが原因になることもあります。うつ病の場合にも見られる症状のひとつです。

 集中力が続かないと、勉強や仕事が進まない、ケアレスミスが増える、物事に深く取り組めないためにモチベーションが低下する、といったように日常生活にも影響を及ぼします。「年だから」とあきらめずに、食生活からも対策を講じましょう。

 中医学において、集中力の低下は人間のエネルギー源である「気」の巡りが悪くなっている=「気滞」の状態であると考えます。気の巡りは、西洋医学でいう自律神経に重なり、そのコントロールが効かなくなると注意散漫になり集中力が続かない、ストレスに弱くなる、イライラ、情緒不安定といった症状が起こりやすくなるのです。

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