【お題】「24時間、働けますか」育ち 定時退社が理解不能
「わたし、定時で帰ります。」というドラマが話題だ。核家族が子育てや家庭と両立しながら、仕事をするには、定時退社は不可欠だろう。社会全体で働き方を見直す動きが強まっているのは、決して悪いことではない。頭では理解できる。
しかし、「24時間、働けますか」で育った身。仕事を残して帰るのは気が引ける。定時で帰る同僚や部下に、つい嫌味を言ってしまったこともある。古い考えの自分がダメなのか。
ひとの働き方に御上が口を挟むなど、了見違いの極みだ。
職種・企業規模・性差のどれをとっても、平準化して語れるわけがない。
かつて「ゆとり教育」なる代物を振りかざして生じた弊害は、その世代が社会人となったいまも、爪痕が残っていないか。
今度は社会の原動力たる仕事に、またも口を挟んできた。
前回も書いたが、照明器具の乏しい時代の仕事は「陽のある間に片付ける」が鉄則だった。
御公儀から指図されずとも、働き手の身体が道理を呑み込んでいた。