専門家が警鐘 関東と東北を襲う「異常震域」地震の恐怖
■関東大震災で一番揺れたのは東京ではない
フィリピン海プレートというと、東京など東日本とは無関係と思われがちだが、実は地震の危険性がある。ひとつは北米プレートがフィリピン海プレートに押されて起きるM7~8の内陸直下型地震。もうひとつは相模トラフで海底の北米プレートが跳ね上がって地震が起きる可能性がある。これは1923年の関東大震災と同じ原理だ。
高橋氏はフィリピン海プレートに関係する地震や火山噴火として阪神・淡路大震災などを第1ステージに、口永良部島・新岳の噴火などを第2ステージと考え、スーパー南海地震の発生を第3ステージとして警鐘を鳴らしてきた。その中に伊豆半島東部から千葉県沖の相模トラフを震源とした地震もあり得るという。
「関東大震災で一番揺れが激しかったのは東京ではなく、横浜と房総半島の先端でした。ただし津波は別です。東京湾でプレートが跳ね上がると、下町はもとより、みなとみらいからお台場などが水没。銀座や東京駅の地下街、地下鉄も浸水で危険な状態になります」(高橋学氏)
遠くのグラリが、近くの大地震を引き起こす。油断は禁物だ。