都議補選は自民「ポスト岸田」の顔見せ興行…茂木幹事長ばかりに冷たい視線が注がれるワケ
「自民は8つすべての選挙区で苦戦を強いられ、全敗もあり得る状況。与野党一騎打ちの足立や八王子は特に厳しい。ただ、そんな中でも、党の調査で最も勝てる可能性があるのは府中。次いで北、江東です。茂木さんが応援に入ったのは勝機のある選挙区ばかり。選挙後に『私が応援に行ったところは勝った』とアピールするのでしょう。幹事長は選挙の責任者です。党の支持が低迷し、苦しい選挙になっていることをわびてテコ入れするなら、より厳しい選挙情勢のところに入ってしかるべきなのに」(自民党ベテラン議員)
応援に入った選挙区での評判も散々だ。
「茂木幹事長は頼んでもいないのにやってきたうえ、裏金事件についての謝罪くらいして欲しかったが、ありませんでした。選対幹部は迷惑だと言ってました」(自民党の地方議員)
総裁選の党員票集め行脚のつもりがすっかり裏目だ。ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「『ポスト岸田』を見据えて、それぞれが都議補選を利用している状況です。河野氏、石破氏ら非主流派は厳しい選挙区に入り『批判的な世論はあるが、一緒に頑張ろう』と呼びかける。一方、茂木氏は幹事長としての存在感を示すことが目的でしょうから、勝てるところに入るわけです」