新宿駅西口の再開発でホームレスの“移住先”が消えた…地下通路は閉鎖、彼らはどこで夜を?

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教会は現金で支援

「大久保にあるキリスト教系の教会に行けば、毎月3000円を援助してくれるし、新宿から歩ける範囲内では毎日必ず炊き出しや食料品の配布が行われている。ほかにも食事券や入浴券、クオカードをもらえたりするから、これまで培った情報をフル活用しながらここでの生活を続けている」(同前)

 記者は後日、都庁第1本庁舎前で、毎週土曜日に支援団体が開催している無料の食料品配布会場を訪問。午後2時の配布開始に先立ち、1時間前から数百メートルにわたる長蛇の列ができていた。約8割は高齢男性だが、30代と思わしき若い女性の姿も目に付く。ビニール袋を手にした60代の男性に中身を見せてもらうと、蒸しパン、カンパン、トマト、レトルト玄米、薄焼きイワシが袋いっぱいに詰められていた。

 午後2時半過ぎ、団体スタッフの「本日の配布は終了しました」の声を受け、配布会は終了。受け取った人は700人以上に上った。70代男性は、「こういった方々のおかげで空腹をあまり感じずに過ごしている」と、感謝を口にしていた。

 移住を強いられても、支援団体の協力とホームレス自身のバイタリティーによって、生活は維持されているようだ。

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