鹿児島県警「情報漏洩事件」で元巡査に有罪判決…再発防止策は“絵に描いた餅”と疑問の声
「情報提供を受けたのち、家宅捜索が行われる約2カ月前には県警に内部資料を持参、資料も提示し、県民に対しての公表を促していました。そうした経緯があったのにもかかわらず、家宅捜索を行う必要性が本当にあったのかは、はなはだ疑問です」
そのような県警による家宅捜索を「メディアに対する牽制の意味合いが強かった」と中願寺氏は振り返る。
一方、今月2日に鹿児島県警は一連の不祥事再発防止策を公表。中願寺氏はこれについても、「前提を間違った上での再発防止策です」とバッサリと切り捨てる。
「県警が公表した再発防止策は前提として隠蔽した、隠蔽を指示した、という疑問については何も答えていません。しかも、警察庁が特別監察を行うと発表した6月24日時点ですでに“隠蔽指示はなかった”と結論づけ、監察を行う前には一連の不祥事の責任者である野川明輝本部長にも“訓告”という極めて軽い処分で済ませています。一体、これのどこが再発防止になるのかと頭を抱えます」
再発防止策には警部補以下が本部長に直接提言する「改革推進研究会」を全部署、全署に設置し、部下が上司を評価する仕組みなどが盛り込まれているが、元鹿児島県警の職員は実効性を疑問視する。