何が「楽しい日本」か? 高額療養費制度の負担上限引き上げで、中間層は1カ月最大13万8600円の負担増
制度見直しの凍結を求める酒井に対し、石破首相は「いかに(長期治療者の)負担を減らすかは政府としてかなり綿密に考えた」などと例の調子。「まず(当事者の)意見を聞くということは丁寧にやってまいる」と続けたが、そもそも患者の声を聞かずに制度見直しを決めた時点で丁寧さなど皆無だ。
全がん連の天野慎介理事長は質疑終了後の会見で、石破答弁について「総理自ら患者の声を聞くとおっしゃっていただいたのは半歩前進」としつつ、「月単位、年単位で治療を受ける方々に関する議論の形跡がなく、現場感覚が欠如したまま決められてしまったのが最大の問題」と指摘。「問題を理解していない国会議員の方もいる」と嘆いた。
石破は制度見直しの理由に「保険料負担の抑制」を挙げるものの、厚労省の試算によれば、見直しによる「保険料軽減額」は1人あたり年1100~5000円程度。月90~400円のために難病患者を見殺しにして「楽しい日本」になるわけがない。
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高額療養費制度の見直しをめぐっては、立憲民主党のヒアリングに全がん連の理事長が出席。政府に制度見直しの再考を訴えている。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
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