ウェルビーイングな社会と生き方…資本主義の限界が露呈する時代こそ「幸せ」考えるべき
──地位財(他人との比較によるカネ、車など)と非地位財(他人との比較ではない健康、自主性など)という概念で幸せについて言及されています。
前野 地位財による幸せは長続きしない。一方、非地位財による幸せは長続きします。そういう意味では、サステナブル、長続きする幸せを求めたければ、地位財ばかりを目指さず、非地位財にある程度シフトした方が生きやすいし、幸せになれます。具体的には、心と体と社会の良い状態を保つことです。
──幸せの4つの因子を指摘されています。どんなものでしょうか。
前野 分かりやすく言うと「やってみよう」「ありがとう」「何とかなる」「ありのままに」。この4つの因子を満たしている人は幸せなんですね。
簡単に説明すると「やってみよう」はやりがいを持って、主体的に夢や目標を目指してわくわくしてる人ですね。2つ目の「ありがとう」は感謝や利他、思いやり。感謝は非常にパワフルで、お互いに心を込めて感謝するだけで、言った側も言われた側も幸せになります。3つ目が「何とかなる」です。前向きで楽観的でチャレンジする人は幸せです。AIの登場でチャンスが広がっています。