イルキャンティ 笹間章CEO(3)1号店を1972年オープン…店名はイタリアンワインから
オリジナルドレッシングのかかったサラダや真夜中のスパゲティといった名物料理で知られる、「イタリア式食堂 キャンティ」。イルキャンティCEOの笹間章氏が共同経営者のひとりとして東京・笹塚に1号店を開いたのは、1972年のことだ。
はとバスに就職し、ホテルマンとなっていた笹間氏に「一緒にピザハウスを経営しないか」と声をかけたのは、専門学校時代のアルバイト先で知り合った先輩2人だった。
「一番年下だったので、イタリアンの店を出すことも先輩たちが決めていました。ですから特に思い入れがあってイタリアンを始めたわけではありません(笑)。これも勉強だと出資して、共同経営者のひとりに入れてもらいました」
最初の2年は、はとバスに勤めながら店を手伝った。キャンティという店名は、イタリアワインの名称からいただいた。当時から掲げられている店の看板は、編みかごに入ったイタリアンワインのボトルをかたどっている。
わずか14坪(約46平方メートル)で始まったピザハウスのキャンティ。だが、オープンから2年近くは赤字状態の苦しい経営が続いた。