「103万円の壁」攻防もデキレースで決着か…気がつけば政界中枢に“財務省マフィア”がウヨウヨ

公開日: 更新日:

 自民党では麻生太郎・最高顧問が財務大臣を戦後最長の8年9カ月務め、財務省にとっては最強の後ろ盾だ。「岸田政権時に、麻生さんが財務省つながりで玉木・国民民主党を連立政権に引き込もうと画策し、木原氏を仲介役にして連絡を取っていた」(前出の自民ベテラン)という。

 もっとも、野党第1党の立憲民主党の中枢にも財務省マフィアはいる。大串博志・選対委員長が89年入省組。野田佳彦代表は財務大臣経験者だ。

 財務官僚は霞が関の府省でもエリート中のエリート。選ばれし者の意識が強く、とりわけ出身者の結束が固いと言われる。

「みんな裏でつながっていて、『年収の壁』見直しはデキレースになるんじゃないか。事務方の財務省が落としどころを用意しているだろう。玉木代表の要求がある程度通ったという形で見せ場をつくりつつ、財務省の傷(税収減)をできるだけ抑えるような計算をしながらやっている」(政治評論家・野上忠興氏)

 抜本的な改革になるのかどうか。財務省マフィアに騙されないよう、議論の行方をしっかり注視する必要がある。

  ◇  ◇  ◇

 ラサール石井さんは自身のコラム『東憤西笑』(関連記事【もっと読む】)で、玉木代表が「よく見ていないと危険な人物」と看破している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ