長崎ボイコットで国民的嫌われ者に…エマニュエル駐日米大使「大統領補佐官」栄転で深まる属国化

公開日: 更新日:

 長崎市が主催する平和祈念式典をめぐり、駐日イスラエル大使が招待されなかったことにブチ切れ、日本以外のG7を抱き込んでボイコットを強行したエマニュエル米大使の「就活」に注目が集まっている。3年の任期満了を待たず、大統領選後の11月下旬に離任し、ワシントンへ戻って新政権の中枢に入り込む腹積もりだという。日本にとってイヤ~な予兆だ。

 特報した共同通信によると、2022年1月に着任したエマニュエルはもともとバイデン政権1期目のみ大使を務める意向で、感謝祭(11月28日)の前後に離日を検討。民主党のハリス副大統領が勝った暁には政権移行への関与を狙っているという。大使館は「大使はまだ離任日を決めていない」と談話を出したが、強い攻撃性から「ランボー」とあだ名されるエマニュエルの猟官運動にはさらに先がある。

■本人発の猟官運動

 米ニュースサイト「アクシオス」によれば、ハリス政権発足にあたって国家安全保障問題担当の大統領補佐官に起用されるとの観測があるという。ユダヤ人であることを差し引いても、パレスチナ自治区ガザに執拗な報復攻撃を続けるイスラエルの肩を持つエマニュエルにとって、やりがいがあるのは間違いない。

「エマニュエル氏は抜け目がない。情報源は本人あるいは、その周辺ではないか。露骨なポスト要求だ」(日米事情通)との声も聞こえる。

 クリントン元大統領の誕生に貢献したエマニュエルは、論功行賞で大統領上級顧問に就任。その後、投資銀行を経て下院議員となり、オバマ政権の大統領首席補佐官を務めたことでバイデン大統領にも近づき、紆余曲折を経て「大統領のお友達ポスト」とされる駐日大使をあてがわれた。そうして、日米の軍事的一体化、属国化に剛腕をいかんなく発揮。5月には米軍機で沖縄県与那国町と石垣市を訪問して民間の与那国空港を使用し、対中強硬姿勢を全開にした。

■「日本が米国に従属するのは当然とのスタンス」

 国際ジャーナリストの春名幹男氏はこう言う。

「エマニュエル氏は日本が米国に従属するのは当然とのスタンス。起きてはならない台湾有事をことさらにあおり、日本を捨て石にして中国と事を構え、弱体化を展望している。こんな人物に国家安保を任せるのは危険極まりない。もっとも、ハリス氏はイスラエルに厳しい態度で臨んでいますし、バイデン政権はイラン核合意再建に向けた秘密交渉を進めている。米外交の流れを一変させかねないエマニュエル氏が重用されるとは思えません」

 岸田首相は史上最悪のポチだし、ポスト岸田が誰であろうとポチはポチ。立憲民主党も安保は米国頼み。かの国の良心に期待するほかない。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  2. 2

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 3

    復権狙う自民旧安倍派にトドメ!「10万円商品券」配布問題でチルドレンが石破首相に“助け船”の爆弾証言

  4. 4

    兵庫県パワハラ知事は第三者委の「違法」指摘にも居直り反省ゼロ…維新・吉村代表に問われる「製造責任」

  5. 5

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  1. 6

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  2. 7

    石破首相を襲う「岸田前首相の呪い」…10万円商品券配布めぐり、政倫審出席グズればイメージさらに悪化

  3. 8

    立憲民主党の凋落は自民党以上に深刻…参院選改選組が国民民主党に露骨なスリ寄り

  4. 9

    「石破降ろし」不発の裏でうごめく与野党の身勝手な思惑…野望ついえた安倍一派は“特大ブーメラン”に真っ青

  5. 10

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由