「彼らの手から星条旗を取り戻したい」全米同時デモで目立ったアメリカ国旗
そこで話に加わってきた86歳の男性は「自分は第2次大戦も体験したが、こんなアメリカは見たことがない」と憤った。実は今回のデモは以前にも増して高齢者が多かった。老齢年金の今後を不安視しているからだ。車椅子や歩行器で参加する人もいた。
今回目立ったのはアメリカ国旗だ。トランプの支持者集会ではおびただしい数の星条旗が見られるが、反トランプではそれほどでもない。すると巨大な国旗をまとった30代の白人夫婦(写真)がこう言った。
「私たちは彼らの手から星条旗を取り戻したい」
別の30代の白人女性は「これは本当のアメリカではない。それを世界に示すためにも、できる限りのことをしなければ」と強く語った。
これほどの規模で平和的な抗議行動が実施されたことは、現政権への不満がいかに広範囲に及んでいるかを示している。一方で、参加者の多くが高齢層と白人に偏っていた点から、マイノリティーや若者の声をどうすくい上げるのかが課題と指摘する声もある。