二岡に米コーチ修行斡旋 巨人の狙いは「松井監督」への備え
とは、日ハムの球団関係者である。
二岡は08年オフに巨人から日ハムへトレード移籍。放出は度重なる女性スキャンダルも原因のひとつとされ、激怒した当時の球団幹部による事実上の厄介払いという見方がされた。
そんな二岡が古巣に請われてヤンキースにコーチ留学。人気、実力面で一時代の巨人を支えた功労者とはいえ、懐の深い人事である。
「早ければ、原監督との2年契約が切れる15年オフに誕生する、松井監督に備えてのことですよ」
と、冒頭の球界関係者が解説する。
「松井秀喜の監督就任は既定路線ですが、球団が懸念しているのはそのときの組閣です。巨人時代から、どちらかといえば一匹狼だった松井には、人脈がない。巨人の関係者が、『公私に付き合いのあった当時の選手でパッと名前が浮かぶのは、同期入団の村田善(現スコアラー)くらい。これでどうやってコーチを集めるんだよ』と苦笑いするほどですからね。良くも悪くも鷹揚(おうよう)な松井を監督として成功させるためには、しっかり脇を支えるコーチ陣が必要。今から二岡や当時の巨人の主力に経験を積ませ、その準備をさせようということ。そういう意味では、侍ジャパンのコーチとして白羽の矢が立った仁志敏久もそうでしょう」
「松井監督」への準備は着々と進んでいる。